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どんな人にもどんな面もあって、それでいい。
毎月恒例『新釈古事記伝』読書会でした。
今回から7巻中第4巻の「受け日」です。
これまでの3巻は、大国主命が主役でしたが、今度はその義父にあたる素戔嗚尊が主人公です。
どちらの主人公も、最終的に大変立派な国づくりを成し遂げてくださるのですが、そこに至るまでは、さまざまな乱暴狼藉、大いなる勘違い&思い込み、被害者意識、男女間のもつれなどなど、どなたの中にもどれか一つは思い当たる節があるような人間らしいことを経験されています。
勧善懲悪のお話ではないからこそ、いい悪いと一面のみでジャッジしなくていいのだと分かりますし、どなたにもどんな面もあって、人格者と思われた大国主命も失敗したりつまづいたりするのだと、そして経験から学んで成長していくものであると、希望を持つことができます。
今回は、素戔嗚尊が、成長を願って、またその力を信じて、父であるイザナギノミコトから託された地上を開拓していく仕事に対し、不公平だと被害者意識に陥り、泣いてばかりで地上を荒れ放題にしているあたりを読みました。
対話しながら読むから、阿部先生の深い洞察のある「新釈」が、また染み入ります。今月も興味深い対話で満載でした。
参加された皆様、ありがとうございました。