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語り継ぐ

執筆者の写真: 株式会社ひらり株式会社ひらり








語り継ぐ


台湾南部で、八田與一さん、杉浦茂峰さん、森川清治巡査三人の日本人の偉業と、本人亡き後に神様としてお祀りされている廟やお墓をめぐりました。


それぞれの地でボランティアの方が心からの親愛と

感謝の想いで、それらの方々から受けた恩恵につき、

語り聞かせてくださいました。


地域の人々の暮らしを良くするために、私塾を作って

日本語を教えたり、感染症を抑えるために衛生面の指導をしたり、

怪我をした漁師さんをそれ以上に怪我をしながら助けたり、

巡査の域を超えて、地域住民のために生きた森川巡査のことは、

学校の教科書に載っていて今も語り継がれています。


零戦パイロットだった杉浦さんは、台湾南部で米軍の爆撃を受けた時、

真下は住宅地でした。


その場で自分だけパラシュートで脱出すると、乗っていた零戦が

住宅地に落ちて住民が巻き添えになってしまいます。


そこで機首を上に向き直し、住宅地を抜けたところまで移動させてから、

爆発寸前に脱出しました。

しかし米軍の攻撃を受けて亡くなりました。


地元の人は自分たちの集落と命を助けるために自らの命を

犠牲にしてくれた杉浦さんを、飛虎将軍廟に祀り、

教科書にして子供達に伝え、子供たちが劇をして

恩を忘れないようにしていたり、人のために生きることの

心の持ちようを伝えたりしているそうです。


八田與一さんのされた偉業は、烏山頭ダムの建設です。


不毛の地と呼ばれた台南地域の水田は30倍に増加、

生産高は11倍、サトウキビは4倍、地価は倍以上になり、

その恩恵に浴した農民は60万人になったそうです。


殉職した方々のお名前を、国籍や民族で分けず、

平等に碑に刻み、心から大切に接したそうです。


素晴らしい行動をした日本の先人と,その後もずっと

恩を忘れず語り継いでいる台湾の方々。


神様として祀り、参拝を1日も欠かさずボランティアの方々で

守りつづけていてくださっていること、本当に胸が

いっぱいになる時間でした。


廟でふるさとを歌いました。


「志を果たして、いつの日にか帰らん」歌いながら、

それができず台湾の地で亡くなった方々の生き様を思い、

ふるさとに帰ることができないことや、亡くなってしまうことが

決して悲劇ではないことを思わされます。


潔さや、清明心、美しさを思いました。

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