『武士道』を読む
日本人が学校で宗教を学ばないと聞いたベルギーの法学者ドオ・ラヴレー氏に、
「ではどうやって道徳観を学んだのか?」と訪ねられた新戸部稲造氏。
そのことがきっかけとなり、家庭で学んだ道徳観の根源は
武士道であったと悟り、標題書籍をアメリカで、
英語で刊行したのが『武士道』なのだそうです。
数日前、清明塾にご参加中の皆さまと『武士道』
の読書会をしていました。
わずか150年前まであった武士の文化。
士農工商と別れていた時代,リーダー層が武士で商人は一番下級でした。
武士はお金のことを考えない。
剣術等の実践のほか、文学等も学びましたが、計算は学ばなかったそうです。
お金のことを考えること自体が品格に戻るとでも言わんばかりだったようです。
現代はリーダー層が経済人ですから、
だから混乱が生じるのだなと思った次第です。
そしてこの武士道は世界的ベストセラーになったそうですが、
今でも武士は、映画「ラストサムライ」やゲーム「ゴーストオブツシマ」、
真田広之さんのプロデュースされた米国ドラマ「SHOGUN」など、
武士への興味関心が根強くありそうです。
発刊当時は日清戦争に日本が勝利した後の時代で、
好戦的で野蛮な民族と言われていたこともあったと言われます。
本来の日本文化を世界に発信してくれた新戸部稲造氏の功績は、
非常に大きいものと思いました。
武士の品格と教養,そして身体能力の高さと克己心。
自らを磨き高める生き様には、学ぶところが大きいですし、
頭が下がる思いがします。
参加されたみなさん、ありがとうございました。
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